甘長とうがらし 

 ◆ 楽に作れるネット栽培 
 甘長とうがらしやピーマンは、第1花がついたところから、2~3本に枝が分かれ、その後も果実がつくたびにさらに枝が分かれていきます。そのため、上に行けばいくほど枝のボリュームが増すので、他の作物以上に支柱を立てるのがなかなか難しいです。
 そのため、オススメをしたいのがネット栽培です。花やアスパラガスでよく行われるネット栽培ですが、特にアスパラガスと同様に、畝の上から50センチと1メートルの位置に2段ネットを張り、その中に枝を伸ばしてやることで、結構簡単に枝を支えることが出来ます。
 ネットの幅やマス目の大きさもいろんな種類があるので、うまく活用してみるといいでしょう。
 ◆ 株元は風通し良く 
 甘長とうがらしは、ナスやトマトのように枝の管理はあまり多くなく、場合によっては放任で栽培をしても十分作ることが出来ます。
 ただ、どうしても茎葉が茂りすぎると病気が発生しやすく、特に株元は注意が必要です。
 そのため、1番果が着果して大きくなるころに、1番果のある第1分岐の位置から下の脇芽や葉を取り除いてやり、株元の風通しを良くしてやります。
 ただ、あまり早い時期に葉を取り除いてしまうと、かえって初期生育を抑えてしまうので早く取りすぎないようにしましょう。
 

知っておきたい病害虫
 尻腐れ症状(カルシウム欠乏症)

【症 状】
 尻腐れ症状とは、トマトやピーマン・とうがらしといったナス科野菜の果実に発生する生理障害の1つです。その名の通り、果実のお尻部分である果実の先端が茶色く腐る症状です。特にトマトでは、1~2番果よりも3~5番果あたりの果実に発生しやすい傾向があります。
 一見すると病気にも見えてしまう症状ですが、本当は病気ではなくカルシウム不足による欠乏症状といわれています。
 ただ、実際には単純にカルシウムが不足しているという問題ではなく、1つは窒素過多の状態によってカルシウムの吸収が阻害されるパターンと、水不足により土壌中のカルシウムが溶出せず吸収されにくくなるパターンの2つがあります。
 
【主な対策】
窒素過多は発生を助長するので、肥料は出来るだけ抑え目にします。また、元肥に「畑のカルシウム」等のカルシウム資材を施しましょう。
過乾燥は発生を助長するので、適時灌水を行います。但し、ハウス栽培の場合、灌水により肥効が良くなり、逆に発生を助長する可能性があるので、肥培管理と並行して調整しましょう。
発生後の対策は効果が期待できないので、発生が予想される果実が開花した時に定期的にカルシウム剤(カルクロン・カルプラス等)を葉面散布します。

 

 ハローいなば2017年6月号9ページより掲載



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